大日本印刷 情報イノベーション事業部
冨浦
©Expo 2025
あっちこっちで活動中!
EXPOレポート
万博会場からDNP社員がレポートをお届けします。
2025年7月16日
復興庁と経済産業省は、5月19日から24日にかけて「EXPOメッセ『WASSE』」で、「東日本大震災からのよりよい復興(Build Back Better)※1」をテーマとした展示を実施しました。この展示では、DNPが復興庁パートの企画立案からコンテンツ制作、当日の運営までを一貫して担当。今回は、展示の企画・運営に携わった担当者の視点から、その内容をレポートします。
※1 災害前よりも強靭な地域づくりを目指す復興の考え方。
展示の導入部では、パノラマ型の大型スクリーンにて、東日本大震災当時の記録映像を上映。地震や津波による被害の様子を改めて伝える構成で、来場者はその場にいるかのような感覚を覚えるほど、深く見入っていました。
多くの来場者が足を止め、映像に引き込まれるように見入っていました
続いて、実際の津波の高さを視覚的に示す「津波タペストリー」が登場。福島県相馬市で観測された9.3メートル以上の津波高を頂点に、各地の津波の規模を表現したこの展示は、目の前にそびえる高さに驚きの声が上がるほどのインパクトがあり、津波の脅威を改めて実感する機会となりました。さらに、客観的なデータを用いた時系列パネルや、震災後から現在に至る復興の歩みを記録した資料、被災者の声を伝えるインタビュー映像などを通じて、東日本大震災の全体像を多角的に伝えています。
展示会場の天井にまで届きそうな高さ。思わず息をのみます
岩手・宮城・福島の3県の食材を使った試食ブースは、来場者の注目を集める人気スポットとなりました。被災地の豊かな食材を直接味わえる貴重な機会とあって、開始直後から多くの人々が訪れ、試食はすぐに配布終了となるほどの盛況ぶり。「美味しい」という声に加え、「現地でリピートしたい」「家でも食べてみたい」といった感想も寄せられ、DNPとしても3県の理解や誘致へのきっかけができたことを嬉しく感じました。
年齢を問わず、多くの方が満足そうに味わっている様子が見受けられました
(左)常磐(じょうばん)ものの煮凝(にこご)りとトマトのマリアージュ、(右)松川浦(まつかわうら)産アオサとシラスのパスタ いずれも福島県
展示の一角には、「DNPコンテンツインタラクティブシステム みどころキューブ®※2」を活用し、コンテンツを体系的に紹介するタッチディスプレイが設置されました。来場者はキューブを自由に操作しながら、自分の興味に合わせて情報を探ることができ、震災や復興についての理解を深める場となっています。イベント終了後も、コンテンツは復興ポータルサイトで公開される予定です。オンラインでもキューブを動かしながら情報を閲覧できる仕組みとなっており、継続的な学びの機会が提供されます。
※2 みどころキューブ®は、DNP大日本印刷の登録商標です。
展示されているすべての内容を、デジタルデータとして網羅的に掲載しています
会場内には、3.11や復興への想い、応援メッセージを投稿できるメッセージ入力端末を設置しました。来場者から寄せられたメッセージは、万博期間中東ゲートゾーンに常設されているデジタルモニュメント「成長する『奇跡の一本松』」に反映され、一本松が少しずつ成長していく仕組みになっています。このモニュメントは、全国どこからでもオンラインでメッセージを投稿できるため、ぜひ皆さんも応援の気持ちを込めてご参加ください。
今回の展示を通して、東北を訪れるきっかけとなり、復興への関心がさらに広がることを願っています。
復興への願いを親子で言葉にしながら、心を込めてメッセージを書かれている様子
東ゲートゾーンに設置した、陸前高田市の「奇跡の一本松」をモチーフにしたデジタルサイネージ
東日本大震災から力強く復興をとげる被災地の変遷を紹介
東日本大震災への想いを届けよう
大日本印刷 情報イノベーション事業部
冨浦