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EXPOレポート

万博会場からDNP社員がレポートをお届けします。

2025年8月27日

DNPの「未来のまなび」 アイデア発想法や色で感情を表現するワークショップを開催

DNPは大阪・関西万博の会期中、「未来のまなび」をテーマに、新しい学びの体験を提供しています。6月には、身近な課題に新たな視点で解決アイデアを生み出す「ひらめきぷかぷかラボ」と、大阪・関西万博公式キャラクター絵本を題材に塗り絵を楽しむ「どんな気持ち?どんな色?キミだけのミャクミャクを描こう」の2つのワークショップを開催しました。会場は、DNPがゴールドパートナーとして協賛するシグネチャーパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」。今回は、イベントの企画と運営を担当した二人が、それぞれのワークショップの様子をレポートします。

WORK SHOP ① DNP流アイデア発想法でSTEAM教育を体験

DNPは、大阪・関西万博を通じて、人々の「未来をつくりだす力」を育む場を提供しています。その中でも「ひらめきぷかぷかラボ」は、「未来のまなび」の魅力を体感していただく取り組みとして企画。学問領域を横断するSTEAM教育※1の「知る(探究)」と「つくる(創造)」のサイクルに着目し、参加者が新たな視点から社会課題解決に挑戦する体験の場となることを目指しました。「ひらめきぷかぷかラボ」は、アイデア発散を促す言葉×EXPO展示技術の掛け合わせによるアイデア発想手法を活かした、ゲーム感覚のプログラムです。最大の特徴は、自分一人で取り組むのではなく、他者と交流し、協力しながら進めること。自分の課題を他者に解決してもらったり、逆に他者の課題解決に力を貸したりすることで、自分の中にはなかった新たな視点を得ることができます。

Science・Technology・Engineering・Art/Liberal arts・Mathematicsの5つのおもな学問領域を、枠にとらわれず横断的に学習することで思考力、創造力、問題発見・解決力を育成する教育手法。

アンケートにご回答いただいた参加者にはオリジナルのステッカーをプレゼント

「もやもや」から「ひらめきアイデア」へ。発想の転換・発展・創造を生む仕組みづくり

ワークショップには、幼児から大人まで幅広い年代の人たちが参加。はじめに、参加者が日常生活で感じる「もやもや」(困りごと、不便に思うことなど)をカードに書き、ボード上の「あおくらげ(もやもやリスト)」に貼ってリストアップします。次に、自分以外のカードも含めたさまざまな「もやもや」の中から1つを選び、解決するためのアイデアづくりに挑みます。この企画ならではの魅力が際立つのは、ここから始まる“アイデアを形にする”ステップです。使用するのは、アイデアの方向性を広げる「ことばカード」と、万博で実際に体験できる未来の技術が記載された「エキスポカード」。2種類のカードからランダムに1枚を選びます。そこに書かれた「ことば」と「技術」をヒントに、ワークシートボードの案内に沿って、課題を解決するアイデアをひらめいていきます。こうして各々が導き出した「ひらめきアイデア」は、ボードの「みどりくらげ(ひらめいたみんなのアイデア)」に貼っていきます。

ボードには参加者の「もやもや」と「ひらめきアイデア」がいっぱい

幅広い年代の参加者が交流し、「人間」×「未来の技術」でアイデアが生まれる

当日は、世代を超えた多彩な参加者が集まり、和やかな雰囲気の中で、実に多様なアイデアが生まれました。参加者からは「普段は気づかない視点からアイデアを生み出せて、とても楽しかった!」「他の人のアイデアを見て、自分の考えが広がった」といった前向きな声が寄せられました。それぞれのアイデアが互いに刺激を与え合い、一人では思いつかないような解決策が生まれる、創造的な体験となりました。また、「こんな機械があったらいいな」を万博ならではの未来技術を使って解決するという課題も、豊かな発想を引き出すよいツールとなったようです。「難しかったけど、アイデアを形にする楽しさを再発見した」「また考えてみたい!」といった声が聞かれました。​

ワークシートのガイドに沿って進めると、楽しくアイデアを発想できる

左「ことばカード」、右「エキスポカード」

STEAM教育と社会課題解決をつなぎ、未来のアイデアを生み出す力を後押し

実際にワークショップの様子を見て、子どもたちのリアルな「もやもや」を聞けたり、大人の「もやもや」を子どもが「ひらめきアイデア」で解決できたりと、身近なところに潜む課題や、アイデアの無限の可能性に触れられて、とても面白かったです。
幅広い世代の参加者が未来を考えるきっかけになり、身近なことから課題解決に向けた意識づくりの場を提供できたことは、大阪・関西万博のテーマ「未来社会のデザイン」にも合致していると感じました。
今後も、このようなSTEAM教育と社会課題解決をつなぐプロジェクトを企画し、社会全体で自発的にアイデアを生み出せるような「未来の力のあたりまえ」を創出していきたいと考えています。

WORK SHOP ② 感情を色で表現する塗り絵で自分と向き合い、考えをアウトプットする

DNPは、大阪・関西万博の公式キャラクター絵本『ミャクミャク ある日のおはなし』を企画・制作しました。今回開催したワークショップ「どんな気持ち?どんな色?キミだけのミャクミャクを描こう」は、この絵本を題材に読み聞かせと塗り絵を楽しむものです。
絵本に描かれたミャクミャクは、優しい色づかいと太めの線で描かれた親しみやすいタッチ。子どもだけでなく大人も楽しめるストーリーで、繰り返し読みたくなる楽しい仕掛けが散りばめられています。
ミャクミャクは「色の変化でメッセージを発信する」キャラクターであることから、ワークショップでは、この絵本に描かれたミャクミャクを、参加者の「今の気持ち」に合わせて好きな色で塗ってもらいました。完成した「自分だけのミャクミャク」は誰かと共有できるように、塗り絵の紙をポストカードの仕様にしています。塗り絵を通して、「自分で考えたことを表現する」「それを人と共有する楽しさを知ってもらう」ことが狙いです。​

ミャクミャクの概念にとらわれない「自分だけのミャクミャク」が次々と完成

絵本を題材にしたワークショップとして塗り絵を選んだのは、幼い子どもや海外の方でも簡単に取り組むことができるからです。多様な方にご参加いただき、表現・共有をしていただきたいと考えました。
当日は、親子連れの方々に多くご参加いただいたほか、大人のみで参加される方も。皆さんがそれぞれの作品をつくりながら、会話が弾んでいる様子が多く見られました。また、ミャクミャクの本来のカラーは赤と青ですが、その枠にとらわれることなく、皆さんが自由な発想で色を選び、こだわりの配色で塗り分けたり、背景を加えたりしている様子がとても印象的で、見ていて楽しかったです。
当日は、絵本の作者、せきちさとさん(文)、さとうもぐもさん(絵)にもご参加いただきました。お二人が各作業テーブルを回ると、参加者の皆さんはどの色で塗ろうかと相談したり、完成した作品に込めた思いをお話しされたりと、多くの交流が生まれていました。せきさん、もぐもさんも、参加者の皆さんの集中力や発想力に刺激を受けておられたようです。
ワークショップを終えて、大人の方から「自分の作品を褒められる機会はあまりないので、今日はうれしかった」という感想をいただきました。また、参加されたお子さんの親御さんからは、「自分の考えを人に話している姿はあまり見ることがなく、成長を感じた」という嬉しいお声も。完成したワークシート(ポストカード)を「おばあちゃんに贈るの!」と大切そうに持ち帰る、ほほ笑ましい姿も印象的でした。​

色とりどりの作品に、DNP担当者も感動!

ミャクミャクだけでなく、背景にもカラフルなイラストを入れる参加者も

国籍や年齢を超えて絵本がつなぐ、「未来のまなび」のその先へ

今回のワークショップでは、絵本が国籍や年齢を超えた共通コンテンツであることをあらためて実感しました。参加者の皆さんには、自分の考えを表現し、伝え合うことで、対話を通して新たな発想が生まれるきっかけとなることを体感していただけたのではないでしょうか。
今後も、絵本のさらなる可能性に着目し、人と人との対話のきっかけになる機会を提供することや、子どもたちの読書への関心を高める場を提供するなど、「未来のまなび」からその先へとつながる企画を生み出していきたいと考えています。​

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大日本印刷 出版イノベーション事業部

小林(左)

大日本印刷 出版イノベーション事業部

池田(右)