大日本印刷 情報イノベーション事業部
川上
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EXPOレポート
万博会場からDNP社員がレポートをお届けします。
2025年9月10日
2025年6月18日、DNPは公益社団法人2025年日本国際博覧会協会(以下、博覧会協会)と大阪商工会議所とともに、第18回「Hello! TEAM EXPO 2025 Meeting in フューチャーライフヴィレッジ(FLV)」を開催しました。
DNPは、2021年より「TEAM EXPO 2025」プログラム※1の共創パートナーとして活動しているほか、事務局運営にも参画しています。「Hello! TEAM EXPO 2025 Meeting」はこれまで、博覧会協会、大阪商工会議所とともに、共創パートナー同士の交流の促進に向けてさまざまな企業・団体を招致して定期的に開催してきました。18回目を迎えた今回、ついに大阪・関西万博会場内での開催が実現しました。
当日は、DNPが取り組む「共創チャレンジ」※2の事例紹介、「未来を拓く共創」をテーマにした学生と企業によるトークセッションを行い、イベント後には参加者同士の交流の場も設けました。その様子を、本イベントの企画・運営担当者がレポートします。
大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を実現し、SDGsの達成に貢献するため、多様な参加者が主体となり、理想の未来社会をともにつくり上げていく取り組み。
TEAM EXPO 2025
「TEAM EXPO 2025」プログラムに賛同し、自らが主体となって未来に向けて行動を起こしている、または行動を起こそうとしているチームの活動のこと。
「TEAM EXPO 2025」プログラムの特徴は、参加型であることです。多様な人々がチームを組み、多彩な活動で大阪・関西万博とその先の未来に挑みます。日頃から多様な企業と共に創り出す力で社会課題に挑むDNPは、「万博×地域」や「万博×企業」など、万博をきっかけに新しい協力の形を生み出しています。これまで接点のなかった企業や団体ともワークショップを通じて連携し、課題解決に取り組むなど、さまざまな企画を立案・実施してきました。その結果、5件の活動が登録され、未来社会に向けて取り組みを進めています。
今回の「Hello! TEAM EXPO 2025 Meeting」の第1部では、DNPが取り組んできた2つの事例をピックアップして紹介しました。
「TEAM EXPO 2025」と「Hello! TEAM EXPO 2025 Meeting」の紹介
1つ目の取り組みは、「仕切ることで繋がろう―未来社会のインターフェイス」(共創メンバー:共和鋼業株式会社、近畿大学)です。これは、パンデミックを経て人と人との距離感に対する意識が大きく変化した現代だからこそ生まれた、逆説的な発想に基づくプロジェクトです。「仕切る」ことで人と人との関係性を見つめ直し、新たなつながり方を模索する取り組みとなっています。屋外で一般的に使われている「ひし形金網(ネットフェンス)」に、構造や特徴を活かしながらデザイン性を加えることで、単なる仕切りではなく、人と街をつなぐ「インターフェイス(接点)」として再定義しました。本来は「仕切る」ものを使って人と街を「繋ぐ」という斬新なアイデアが光ります。
2つ目の「防災ミッションラリー」(共創メンバー:茨木市危機管理課、尾西食品株式会社、西菱電機株式会社、立命館大学※3)は、産官学連携の活動です。立命館大学大阪いばらきキャンパスで開催された「いばらき×立命館DAY」では、キャンパス周辺の住民とともに、災害への備えをテーマにした取り組みが行われました。子どもから大人まで、家族連れや友人同士が楽しみながらミッションに挑戦し、自然と防災知識を身につけられる内容となっています。こうした活動を通じて、いざという時に地域で協力し合える体制づくりを目指しています。
今回、参加してくださった約50名の方々の中には、当日にイベントを知ってご参加いただいた方もいれば、「Hello! TEAM EXPO 2025 Meeting」にこれまでご協力いただいた方々も来てくださり、多くの方にご参加いただけたことは本件の担当者として本当に嬉しく思います。18回という積み重ねを経て、1回ごとのMeeting企画が単体で終わるものでなく、回を追うごとにつながっていき、新たな共創を生み出すものになったと実感しました。
さらにイベント後には会場参加者と登壇者の交流もあり、「共創」をテーマにしている「TEAM EXPO 2025」プログラムらしい、異色の出会いや次なるつながりへのきっかけになるイベントを開催することができました。
大阪いばらきキャンパス地域連携課、政策科学部豊田ゼミ、学生団体AVA(Athlete Volunteer Association)が参画。
デザイン上の工夫が施された「ひし形金網」
「防災ミッションラリー」についてプレゼンするDNP社員
第2部では、大阪商工会議所の玉川弘子さん(理事・地域振興部長 兼 万博協力推進室長)、DNP社員3名、そして国内外で活躍する学生2名を迎え、計6名によるトークセッションを行いました。登壇した学生は、佐賀県を盛り上げる一般社団法人Re-Generation 兼 「サガつく!」企画部長の新宮光さん(九州大学理学部数学科4年)と、第71回国際学生会議代表の武田遼太郎さん(東京学芸大学大学院教育学研究科1年)です。
まず、第1部の終了後、参加した新宮さん、武田さんから感想や意見を聞き、それを受けて登壇者それぞれの立場から「共創とは何か」について意見交換が行われました。各自の視点には共感できる部分もあれば、異なる考え方もあり、互いに新たな気づきを得る機会に。一方で、「共創」がこれからの社会でますます重要になるという認識は、全員に共通していました。今回の対話を通じて、共創を進めるためには多様なアプローチがあることを理解できる、非常に有意義な時間となりました。
トークセッションの様子
今回、DNPが「万博を通じた新たな共創」というテーマで2021年から取り組んできた「Hello! TEAM EXPO 2025 Meeting」を万博の会場内で行う事ができ、今までとは一風変わったイベントとなりました。登壇者と参加者の距離が近く、これまで以上に有意義な交流が生まれました。イベントに参加した共創パートナーからは、「これまでの取り組みがDNPをはじめ関係者の不断の尽力により結実したことは、誠に喜ばしい」「初回から参加していたので、万博会場での開催は感慨深く、この取り組みに改めて感謝したい」といった前向きな声も寄せられ、本イベントを万博会場で開催できたことの意義を、あらためて実感することができました。
これまで積み重ねてきた活動を、今後も来場者の皆様に広く知っていただき、未来社会に向けた「共創」の取り組みをさらに推進していきたいと考えています。
大日本印刷 情報イノベーション事業部
川上