2026年9月14日

AI時代の安全なデジタルサービス利用を支える認証の基盤づくりを推進

金融機関向けに本人確認から重要取引まで一貫した認証・セキュリティ対策を提供

大日本印刷株式会社(本社:東京 代表取締役社長:北島義斉 以下:DNP)は、Lydsec Keypasco Digital Technology Company Limited(以下、Keypasco)と、人やAIエージェントによるデジタルサービスの安全な利用を支える認証の基盤づくりに向けて協業します。その一環としてDNPは、金融サービス事業者向けに、本人確認やデバイス認証、リスクベース認証等を組み合わせた「DNPマルチトラスト認証」の提供を2026年11月に開始します。
本サービスは、口座開設・会員登録時に確認した「本人」と「利用端末」の情報を、ログインや送金等の重要取引時にも活用し、本人であることや利用端末の真正性を継続的に認証します。本人確認時の情報を一連の認証プロセスにつなげることで、なりすましによる不正アクセスや不正取引のリスク低減を支援します。


「DNPマルチトラスト認証」サービスの利用イメージ

「DNPマルチトラスト認証」の開発背景と狙い

近年、金融サービスを狙ったフィッシングやなりすまし等のサイバー攻撃が高度化・巧妙化しています。金融庁は2025年10月、「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」を改正し、金融商品取引業者等に対して、インターネット取引におけるログインや出金等の重要な操作時に、フィッシングに耐性のある多要素認証の実装・必須化を求めています*1。一方、認証の多重化による利用者の操作負担を抑え、セキュリティと利便性を両立することも重要になっています。
DNPは、「オンライン本人確認(eKYC)総合サービス」*2をはじめ、これまで培ってきた本人確認・認証分野の技術・ノウハウを基盤に、「DNPマルチトラスト認証」を開発・提供します。本サービスには、Keypasco独自のデバイス認証技術*3やFIDO認証*4、2経路認証、リスクベース認証等を活用しています。両社の技術・ノウハウを組み合わせ、金融サービス事業者のセキュリティ強化と利用者の操作負担軽減を支援します。

サービスの概要と特長

1. 本人確認時の「本人・端末」の情報を、その後の認証まで活用 

口座開設・会員登録時に確認した本人・端末の情報を、ログインや重要取引時にも活用し、本人であることや利用端末の真正性を継続的に認証します。正規のID・認証情報によるアクセスであっても、本人確認時に登録した端末であるか、アクセス状況等に不審な点がないかを確認し、不正利用のリスク低減を支援します。 

2. バックグラウンドで端末を検証し、利用者の操作負担を抑えながらセキュリティを強化 

パスワード入力に依存しないFIDO認証等を活用するとともに、利用端末をバックグラウンドで検証することで、利用者の操作負担を抑えながら安全性を高めます。 

3. IDや認証情報の盗用による不正取引への対策を強化 

Keypasco独自のデバイス認証技術に加え、利用端末やアクセス状況から不正利用のリスクを判定する「リスクベース認証」を活用します。高リスクと判断した場合には、取引操作とは異なる経路で利用者本人が取引内容を確認・承認する「2経路認証」を行い、不正な送金・取引の発生を抑止します。 

今後の展開

DNPは、本サービスを含む本人確認サービス関連事業で、2030年度までに累計20億円の売上を目指します。
DNPとKeypascoは、本サービスを銀行、証券会社、クレジットカード会社などの金融サービス事業者向けに提供し、さらに、製造業や行政サービスなど、高い安全性が求められる領域への展開を進めます。また、両社は本人確認や端末認証で培った技術・ノウハウを、AIエージェントの真正性や権限等を確認する「Know Your Agent」への応用を目指します。AIが利用者に代わって申請や契約、取引等を行うことを想定し、AIによる代理処理の発生時に利用者が手元の端末でリアルタイムに内容確認および承認を行う仕組みへの拡張を実現していきます。人やAIエージェントが安全にデジタルサービスを利用できる基盤づくりを進め、安全・安心で信頼性の高いデジタル社会の実現に貢献します。 

*1 金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針(新旧対照表)→ https://www.fsa.go.jp/news/r7/shouken/20251015/02.pdf
*2 オンライン本人確認(eKYC)総合サービス → https://www.dnp.co.jp/biz/products/detail/20172465_4986.html 
*3 ハードウェア、OS、ブラウザの設定や挙動などの固有情報を組み合わせて、インターネット上の端末を識別する技術
*4 FIDO(Fast Identity Online)認証:パスワードを使わずに、指紋や顔などの生体情報などを利用して本人認証を行う仕組み 

※記載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
※記載内容は発表日現在のものです。今後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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