【ハウスメーカー向けCRM】ポイント施策による住宅購入者との関係性強化について

ハウスメーカーと顧客が物件引き渡し後に関係性が希薄になりやすい課題に対して、ポイント施策によるアプローチを通じた解決の一例をご紹介します。

目次

1.はじめに
2.ハウスメーカーの課題と顧客のニーズ
3.顧客管理に合わせたポイントソリューションの活用施策案
4.ハウスメーカーと顧客をつなぐポイントプログラム

1.はじめに

ハウスメーカーは新築住宅市場の規模が減少傾向にあるなか、既存ビジネスだけではなく新たなビジネスモデルの創出も急務となっています。新築需要の落ち込みに対して、中古物件やリノベーション市場の拡大をめざす中で、アフターフォローやメンテナンスは重要なビジネス領域です。
本稿では、ハウスメーカーと顧客が物件引き渡し後に関係性が希薄になりやすい課題に対して、ポイント施策によるアプローチを通じた解決の一例をご紹介します。

2.ハウスメーカーの課題と顧客のニーズ

ハウスメーカーにとって、物件引き渡し後も顧客と関係性を継続しアフターフォローやメンテナンスの提案ができるかどうかは非常に重要です。しかし、物件引き渡しから数年が経過すると顧客の住宅設備への興味が低下する傾向にあり、顧客向けサイトへのアクセスも減少し、関係性が希薄になっていきます。このような状態でリフォームや改築の検討を行うと、購入したハウスメーカーではなく他社に切り替えられてしまうことも少なくありません。
事実、リフォーム経験者を対象としたアンケート結果によると、物件での問題が発生した際はネット検索や業者比較サイト、口コミサイトで業者を探すという回答は合計約50%であり、自宅を建てた業者に依頼するという回答は18.7%にとどまっています。また、顧客へのアンケートでは、購入後にもアフターメンテナンスやリフォームなどライフスタイルに合わせていつでも相談できるサービスがあれば良かったという意見が見られます。

住宅購入者の不安・思い、ハウスメーカーの想定課題

※1 出典:【マイホーム購入経験者にアンケート】後悔していること、入居後の不安は?(2020年8月18日)/おうちの買い方相談室事務局(運営:GOEN株式会社)
※2 出典:「注文住宅の購入」に関する調査(2021年4月27日~2021年4月28日)/株式会社赤鹿地所
※3 出典:リフォーム業者選びに関するアンケート調査(有効回答数1,000 /2022年10月20日-10月21日実施)/株式会社ローカルワークス

3.顧客管理に合わせたポイントソリューションの活用施策案

前項であげた住宅購入・成約後の双方の課題を解決するために、ポイント施策を活用した対策を3つご紹介いたします。

①契約後/物件引き渡し以降のタッチポイントの強化
最初の取組みは、タッチポイントの強化です。物件引き渡し後に接点が希薄になりがちですが、本来は住宅の経年変化やライフスタイルの変化、興味関心の移り変わりに応じて、適切なタイミングでタッチポイントを作りフォローすることが重要です。そのためにはWebサイト、スマートフォンアプリ、Social Networking Service(SNS)、Eメール、ダイレクトメール(DM)などのコミュニケーションツール(タッチポイント)が役立ちます。
顧客が積極的にタッチポイントに触れるためには、コンテンツや施策ごとの行動に応じたポイント付与やサービスの提供が有効です。これにより、顧客の興味を引くだけではなく、アクセス履歴からのニーズを把握し、関係強化につなげる情報を得ることができます。

STEP.1: タッチポイント(接点)の獲得と、関係性維持のベースづくり

②顧客のサービス満足度の向上
2つ目は、サービス満足度の向上です。顧客の満足度は契約直後が非常に高く、納入後、住宅の経年劣化などにより徐々に満足度が下がっていく傾向にあります。そのため、物件購入後もタッチポイントを活用し、フォローを行いながら、継続的に住宅への興味関心や満足度を向上させることが重要です。
コンテンツ施策の一例としては、アンケート結果やコラムの閲覧履歴から、顧客の興味関心や悩みごと、潜在的なニーズを把握することで、アフターフォロー(メンテナンスの実施、リフォーム、改修など)を充実させることが可能です。
顧客にアンケートの回答やコラムの閲覧など、積極的にタッチポイントに触れてもらうためにポイントシステムを活用し、ポイントをためる満足感やポイントを利用してリフォームなどの住宅メンテナンスを行えるようなサービスを提供することで、顧客満足度の向上につなげられると考えます。

STEP.2: タッチポイントを通し顧客のニーズ把握

STEP.3: 顧客満足度の向上 

③顧客の状況変化に合わせたコミュニケーションの設計
3つ目は、適切なコミュニケーションの設計です。タッチポイントを通じて得られた情報をもとに、さらなるサービスやコミュニケーションを生み出すことで、より良い関係を構築できると考えます。
具体的には、アンケートやメルマガのアクセス履歴の分析結果などの情報をもとに、住宅購入者の状態(変化・興味関心・悩み)に応じてアプローチのタイミングや提案商材を変えることが可能です。若い顧客からの相談はオンライン商談で対応し、高齢の顧客からの相談には、カタログ送付と合わせて、電話や訪問を行うなど、住宅購入者に合わせた柔軟で最適なアプローチが有効と考えます。

STEP.4: タッチポイント(接点)を活用したサービス・コミュニケーションの展開

STEP.4ー2 最適なアプローチ

さらにタッチポイントから得られた変化や興味関心、悩みに関する情報をもとに、グルーピングし、個々に寄り添ったアプローチをすることで、満足度向上だけでなく、新たな課題やポイントの発見にもつながると考えます。

4.ハウスメーカーと顧客をつなぐポイントプログラム

顧客とのタッチポイント強化やコミュニケーションの再設計にあたり、ポイントプログラムを含めたサービスを構築することで、現在の状態(変化・興味関心・悩みなど)を把握し、ハウスメーカーとして最適なタイミングと方法でフォローすることが可能となります。住宅購入者といつでも悩み相談ができアフターフォローがしっかりしている安心感を持ってもらえるだけでなく、継続して住宅の興味関心を持ち続けていただくことで、ハウスメーカーとしてもフォロー機会を逃さず、双方にとって良い関係を築くことができると考えます。

住宅ご購入後も良い関係を永く続けるために

当社は「DNP CRMシステム(顧客管理)POINT TACTiX®」といった顧客管理をベースとしポイント管理や景品交換など購入者とのさまざまなタッチポイントの構築が可能なパッケージシステムを持っております。さまざまなメーカーやサービス業、金融業など各種業界で70社以上の採用実績がございます。導入企業さまにもエンドユーザーにも”使われるサービス”にするために、サービス立案のフェーズから支援させていただいております。

■DNP CRMシステム(顧客管理)POINT TACTiX サービス概要

■POINT TACTiXを利用したポイント交換のイメージ

ポイント交換イメージ

※1:G.PLAN社のサービスと連携することで共通ポイントへの交換も可能です。
※POINT TACTiXはDNP大日本印刷の登録商標です。
※2025年1月時点の情報です。

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