ポイント交換の選択肢を広げる連携
「ポイント・コンセント」と「POINT TACTiX®」の取組み
ジー・プラン株式会社×大日本印刷株式会社 対談
幅広い業種のCRMにおいて、システム、企画、運用、活用の各面で顧客企業に最適なソリューションを提供できる「POINT TACTiX」。
顧客第一の設計を実現するために、柔軟なAPI(Application Programming Interface)外部連携が可能な点は「POINT TACTiX」の大きな特長です。特に、お客さまが獲得したポイントの活用先を広げるために「他社ポイントとの交換サービス」を実装することは交換相手ごとの交渉やシステム連携など、煩雑かつ大きな労力を伴い、顧客企業への負担も少なくありません。
「POINT TACTiX」において、そこに一役買っているのがジー・プラン株式会社のポイント交換ソリューションである「ポイント・コンセント」です。「ポイント・コンセント」は複数のポイント事業者との接続を一括対応できるサービスであり、「POINT TACTiX」とも連携されています。
今回は、ジー・プラン株式会社(以下GP)プラットフォームビジネス部 営業第一チームの石岩和也さんにお越しいただき、大日本印刷株式会社(以下DNP)情報イノベーション事業部 PFサービスセンター 五十嵐亜希子と対談を行いました。
「ポイント・コンセント」が「POINT TACTiX」においてどのような役割を担っているかをはじめ、二社連携の歩みや今後の展望まで、両社の良好な関係がよくわかる対談となっています。ぜひ最後までご覧ください。
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目次
1.企業のポイント施策を支える「ポイント・コンセント」と、「POINT TACTiX」の連携
2.ジー・プランとの協業前は、都度開発の必要があったポイント交換がスムーズに
3.地元企業のポイントへの交換も柔軟に対応可能
4.金曜夜に予期せぬトラブル!普段からの連携体制で無事に解決
5.まとめ
1.企業のポイント施策を支える「ポイント・コンセント」と、「POINT TACTiX」の連携
■まず、DNPのCRMサービス「POINT TACTiX」と連携しているジー・プランさんの「ポイント・コンセント」についてお話を伺っていければと思います。簡単に「ポイント・コンセント」の特長をお聞かせください。
【GP石岩氏】
「ポイント・コンセント」はひとことで言えば、ポイント交換ソリューションです。ポイントを発行している企業が「自社のポイントを他社のポイントに交換できるようにしたい」という要望を持った際に、その橋渡し役をするサービスです。具体的には、交換元企業から受け取った「ポイント交換データ」を交換先企業に渡してポイント交換を成立させます。もし、交換先が一社だけなら、直接やり取りをする方が早いかもしれません。しかし、交換先企業が複数になると、個々の企業と交渉や接続を繰り返す必要があり、とても煩雑です。そんなときに、一括連携できる「ポイント・コンセント」が力を発揮します。
■「ポイント・コンセント」はどのような経緯で始まったサービスなのでしょうか。
【GP石岩氏】
もともと弊社では「Gポイント」というポイントサービスを展開していました。Gポイントは、さまざまな企業の発行するポイントを一つにまとめて、共通ポイントや電子マネーに交換できるサービスです。そのサービスの仕組みとして交換元の企業からポイント交換データを受け取る、弊社から交換先にポイント交換データを渡す、ということ自体は行っていたんです。その中で、提携企業から「Gポイント以外の交換もまとめてくれないか」という声をいただき、2011年から受託事業としてポイント交換業務を始めたのがきっかけです。その後、案件が増えるにつれ「これは一つのサービスとして確立できる」と判断し、「ポイント・コンセント」として正式にサービス化しました。今では、事業部の中でも大きな柱の一つになっています。
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■どんな業界で利用されているのでしょうか。
【GP石岩氏】
共通しているのは、自社で持っている独自ポイントの使い方が限定的な業界です。最近では特に、銀行であったり保険会社であったり、金融系の引き合いが増えています。
■お話を伺っていると、もともと自社の独自ポイントがあって、それを共通ポイントに交換したい、ということで相談してくる企業さんが多いかなと思ったのですが。
【GP石岩氏】
それももちろんありますが、どちらかというと、今は自社ポイントを持っていない企業からの相談が多いです。「新たに自社ポイントを作りたい。そのポイントを他社のポイントに交換したい」というご要望です。その「自社ポイントを作る」というところが弊社ではできないので、DNPさんにご相談しています。
■ということは、DNPとの連携ケースが少なくないということですね。
【GP石岩氏】
そうですね、弊社からDNPさんにご相談をするケースはすごく増えました。
【DNP五十嵐】
たくさんご紹介いただけていてありがたいです。弊社の案件から、ジー・プランさんにご相談をするケースもあります。DNPの「POINT TACTiX」では、管理する自社ポイントを他社のポイントに交換する仕組みに「ポイント・コンセント」を採用しています。「POINT TACTiX」の一つの機能として開発、実装している形です。
2.ジー・プランとの協業前は、都度開発の必要があったポイント交換がスムーズに
■DNPとしては、「POINT TACTiX」の案件の中で、ジー・プランさんの「ポイント・コンセント」との連携を組み込むケースが多いですか?
【DNP五十嵐】
そうですね。ポイント業界において、流通・小売業のポイントサービスは一巡したようなところがあるかと思います。必要である小売企業はもうすでにほとんどがポイントサービスをお持ちです。そこへ、最近はメーカーであったり銀行であったり、小売りではない企業さまがポイントサービスを始めたいというお問合わせが増えてきました。そうなると必然とポイント交換先が必要になり、ジー・プランさんと連携するケースが増えました。
■なるほど、小売業なら自社商品を景品にしたり、クーポンに変えたりといった方法が有効ですが、メーカーや金融業界といったところだと貯まったポイントをどう顧客に還元するかが難しいということですね。外部の連携先としてはジー・プランさんだけでなくいろんな会社とのお付き合いがあると思うのですが。
【DNP五十嵐】
現状、ポイント交換ソリューションとしては基本的にはジー・プランさんだけにお願いしています。というのも「ポイント・コンセント」を使ってポイント交換をするという仕組みをPOINT TACTiXの機能の一つとして開発しているので、別の企業さまとつなぐ場合は追加で開発しなければなりません。すでにある機能を使って「ポイント・コンセント」と連携するほうが、費用面やサポート面で導入していただくクライアントさまにもメリットがあるので、それもふまえて基本的にはジー・プランさんにお願いしています。
■ジー・プランさんとDNPの二社間における今のような関係は、どのようにできていったのでしょうか。
【DNP五十嵐】
はじめはとある案件でご一緒しまして、それがきっかけで一緒に提案させていただくようになりました。当初から、ジー・プランさんは長くポイント事業を手がけていらっしゃるので、ポイント業界の知見ですとか、さまざまな共通ポイント企業さまとのコネクションをお持ちで頼りになるなと感じました。一緒に提案させていただくようになってからも、柔軟に対応していただけることが多く、前向きに一緒にやっていただけるみなさんだなと感じ、長くお付き合いさせてもらっています。
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【GP石岩氏】
2019年の1月からですね。当初の担当の方はもういらっしゃらないのですが、引き継ぎも含めてみなさんスムーズに対応してくださっています。
■ジー・プランさんとの連携が始まる以前にも、クライアントさんから「他社のポイントに交換したい」という要望をいただいたこともあるのでしょうか。
【DNP五十嵐】
これまでも「他社ポイントに交換したい」という要望はありました。でもジー・プランさんと出会う前は交換先ごとに都度開発をしていたんです。「このポイント事業者と接続するならこういう開発」「別の事業者ならまた別の開発」といった具合で、都度接続方式を確認し、見積りを作り、提案して……と、大きな工数がかかっていました。共通ポイントに交換できるといっても、一社だけでは利用者さまにとって魅力があるとは言えません。さまざまなポイントと交換したい、となるとかなり工数がかかっていましたが、ジー・プランさんに入っていただいてからはだいぶ工数が減りました。
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【GP石岩氏】
ありがとうございます。「ジー・プランとだけデータ連携すれば、複数ポイントとの交換が実現できる」というのが、私たちの存在価値だと思っています。
3.地元企業のポイントへの交換も柔軟に対応可能
■ジー・プランさんの「ポイント・コンセント」の導入を検討するクライアントさんは、どういったお考えの企業が多いでしょうか。
【GP石岩氏】
多くは、「自社ポイントだけでは使い道が限られ、魅力に欠ける」と感じている企業です。そこで、共通ポイント等に交換することで、自社ポイントをより魅力的にしたい、という狙いがあります。銀行など金融機関の場合、交換先に地域の取引先のポイントを入れることもあります。例えば地元エリアに店舗を展開するスーパーのポイントがそれにあたります。単なる消費者還元にとどまらず、地域活性化の一つの施策として位置づけられている側面もあるようです。
【DNP五十嵐】
銀行は共通ポイントだけではなく、地元のポイントを交換先に加えたいという思いが強いことも多いですね。ジー・プランさんはそうした要望にも柔軟に対応してくださり、短期間で3〜4種類の交換先と接続してくださったこともあります。本当に頼もしかったです。
【GP石岩氏】
弊社として初めて接続する企業やポイント交換そのものが初めての企業などさまざまなケースがありますが、これまでさまざまなポイントと接続してきた経験があるので、初めての交換先であっても対応できるのが強みだと思っています。
【DNP五十嵐】
銀行は地元の企業との連携にこだわりがあるので、そこに寄り添っていただける姿勢がありがたいです。
■つまり「ポイント・コンセント」は共通ポイントだけでなく、それ以外のさまざまなポイントとの連携も可能なのですね。特に地方企業などでは、柔軟に提携先を追加ができるのはうれしいところだと思いますが、一方で、新たにポイント交換先と接続する大変さもあるのではないですか。
【GP石岩氏】
そうですね、新規の提携先という点で大変ではあるのですが、これまでさまざまなポイントと接続してきた経験がありますので、基本的にはどんな交換先であっても対応できると考えています。また、提携先があまりポイント交換の経験がない企業の場合、システムを自動化せずに手動で運用するケースもあります。手動というのは、弊社の管理画面からポイント交換データをダウンロードしていただき、ポイント加算を実施、最後に結果データを弊社の管理画面にアップロードしていただく、というものです。その場合は、システムで自動化するのと比較して、かなりライトに対応することができます。自動化・手動運用のバリエーションがあることも含めて、他社ができないところかなと思います。
4.金曜夜に予期せぬトラブル!普段からの連携体制で無事に解決
■先ほど、ジー・プランさんに柔軟に対応いただけるというお話がありましたが、何か具体的なエピソードがあったら教えてください。
【DNP五十嵐】
たくさんありすぎて、何を話せばいいのか……(笑)。まず、ジー・プランさんはポイント交換の定量データや消費者の動向なども研究されていて、販促提案の際に非常に参考になる情報をいただけるのが助かっています。そういった意味で、販促の部分でも支えていただいているなと。また、開発の現場でも予期せぬトラブルにすぐフォローしてくださいます。とある金曜の夜。実装内容を一部修正する必要が生じ、月曜までにクライアントへ追加提案が必要な案件がありました。土日のうちに対応方針を決めなければいけない状況で、ジー・プランの開発メンバーに急きょ連絡し、打ち合わせに参加していただきました。急なお願いだったので外出先から駆けつけてくださったのですが(笑)、的確なアドバイスをもらえて無事に解決できました。本当にありがたかったです。
【GP石岩氏】
私はその連絡に気づけなかったのですが(笑)後から聞きました。弊社の開発メンバーも、DNPさんはみなさん真摯に向き合ってくださるので、こちらも全力で対応しやすいと話しています。
■とてもいい関係性だなとお話を伺って感じるのですが、これからの二社連携の展望をお伺いできますか。
【DNP五十嵐】
今はシステム連携と営業情報の連携ということで、密にやらせてもらっているのですが、ぜひこの二社で新しいサービスなどもご相談させていただきたいなと思っています。今はまだアイデアがあるわけではないのですが、それぞれ親和性の高いシステムを持っているので、共同でビジネスができればと、個人的に思っています。
【GP石岩氏】
まさに同じようなことを考えていました。今の取組みを継続しつつ、お互いの強みを掛け合わせて新しいサービスやスキームを生み出していけたらいいなと思っています。
5.まとめ
「POINT TACTiX」におけるポイント交換の仕組みは、いまやCRMサービスに不可欠な要素です。ジー・プランの「ポイント・コンセント」は優れたシステムでポイント交換をサポートし、また、ポイント業界の知見でDNPをサポートしてくれています。
今後は、両社の強みを活かし、新たなサービスやスキームの共創にも取り組んでいく構想です。
DNPでは、今回対談の中心となったポイント交換はもちろん、顧客管理、ポイント管理、会員マイページ、メール配信といった仕組みをワンストップで担うCRMサービス「POINT TACTiX」をご提供しています。新規でCRMを利用したいという企業さまはもちろん、現状に満足できない点があるなど、さまざまな状況の企業さまにご対応いたします。ご興味をお持ちの方はぜひ一度ご相談ください。
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※POINT TACTiXはDNP大日本印刷の登録商標です。
※2025年8月時点の情報です。
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