両面発電型のソーラーパネルの発電量を向上させる反射シート

DNP太陽光発電所用反射シート

DNP太陽光発電所用反射シートは、両面で光を受けて発電するタイプ(両面発電型)のソーラーパネルが設置された発電所の地面に敷設する反射シートです。太陽光の反射能(アルベド)を向上させることでソーラーパネルの背面パネルに入射する光を増加させて発電量を高める効果があります。

DNP太陽光発電所用反射シートの製品写真と特長を記した示したイラスト。

DNP太陽光発電所用反射シートの特長を記した示した表。



目次




太陽光発電とは

太陽光発電とは

太陽光発電は、太陽の光エネルギーを太陽電池パネル(PV)で電気に変換する発電方式です。
発電時にCO₂を排出せず、住宅から産業用、メガソーラー施設に至るまで幅広い用途で導入が進んでおり、再生可能エネルギーのなかでも最も導入比率の高い電源となっています。今後も持続可能な電源として、脱炭素化・省エネ対策の中核を担う存在です。



太陽光発電が選ばれる理由

風力や水力など、再生可能エネルギーにはさまざまな手法がありますが、日本国内で最も導入が進んでいるのは太陽光発電です。
その理由の一つが、2012年に始まったFIT制度(固定価格買取制度)。発電した電力を10~20年にわたって安定価格で買い取る仕組みにより、住宅・法人問わず、売電による収益化が可能となり、急速な普及につながりました。FIT制度導入前の太陽光発電設備容量は約5GWでしたが、わずか数年で39GWにまで拡大。さらに、各自治体(例:札幌市・国分寺市など)では、kWあたり数万円の導入助成が提供され、初期投資のハードルを引き下げました。
これらの政策支援と経済的メリットが後押しとなり、太陽光発電は現在、住宅用・産業用を合わせて国内累計で約87GWの設備容量を誇るまでに成長。再生可能エネルギーの中で最も導入比率の高い電源となっております。



太陽光発電の課題と、リパワリングによる再活用

太陽光発電は、CO₂を排出しないクリーンな電源として広く普及していますが、長期運用による出力低下や設備劣化といった課題も避けられません。導入から10年以上が経過した発電所では、パネルやパワーコンディショナーの性能低下に加え、架台・ケーブルなどの周辺設備の老朽化、さらには雑草による発電ロスが顕在化し始めています。
こうした状況を受けて、近年注目されているのが「リパワリング(Re-powering)」です。
リパワリングとは、既存設備を活かしながら性能を最適化し、限られた敷地でも発電効率と収益性を高める再投資手法です。例えば、従来の単面パネルを両面発電対応パネルへ切り替えたり、それに合わせて反射シートを追加設置することで、裏面の発電量も引き出せます。さらに、防草対策や保守性の見直しも、継続的な出力維持には欠かせません。
なかでも、高反射率と遮光性を兼ね備えた反射シートは、発電ロスの抑制と雑草の抑制を同時に実現する実用的なリパワリング資材として、多くの発電事業者に導入されています。
当社のDNP太陽光発電所用反射シートは、 高い反射率による発電効率の最大化と、遮光性による高い防草効果を両立し、全国各地の太陽光発電所で採用実績を重ねています。





DNP太陽光発電所用反射シートの特長

特長1.反射率85%以上で、発電効率を最大化

DNP太陽光発電所用反射シートは、太陽電池モジュールが最も効率的に電力へ変換する波長領域(400〜1,200nm)において、85%以上の高反射率を実現。光を効率よく散乱し、太陽の角度が変化する朝夕や冬場、季節の変わり目でも安定した反射性能を発揮します。
さらに、防汚性能にも優れており、長期使用でも性能の低下を抑制。面倒なメンテナンスを最小限にしながら、安定した発電効率を維持できます。
こうした性能が評価され、現在では全国の太陽光発電所で多数採用されており、リパワリングや運用効率の改善を検討中の発電事業者様にとって、確かな選択肢となっています。



特長2.屋外耐候10年で、施工後の手間を最小限に

DNP太陽光発電所用反射シートは、太陽電池モジュールの信頼性評価に用いられる過酷な環境を想定した高温高湿試験や紫外線照射試験において、屋外10年相当の加速試験後でも破断強度の劣化が見られない高い耐久性を実証しております。

DNP太陽光発電所用反射シートの物理的な耐久性を示す高温高湿試験と紫外線照射試験の試験結果。



さらに、反射性能に係るシートの色味も、紫外線による大きな劣化が確認されず、長期間にわたり安定した反射率を維持します。これにより、太陽光を効果的に反射し続けることで発電効率の向上効果を長く持続。
また、耐久実績のある素材を採用しているため、設置後の交換頻度を抑えられ、メンテナンスコストの削減や工数の軽減にもつながります。
長期運用を見据えた太陽光発電設備に最適な反射シートとして、確かな品質でお応えします。
 ※本試験結果は耐用年数の目安であり、使用環境などによって実際の性能は異なる場合があります。耐用年数を保証するものではありません。

DNP太陽光発電所用反射シートの色味の変化を示す紫外線照射試験の結果。



特長3.雑草対策を反射シートで同時に解決

DNP太陽光発電所用反射シートは、植物の光合成に必要な光の波長帯(主に400〜700nm)を90%以上遮断する高い遮光性能を備えています。これにより、シートを敷設した地表への光の透過を大幅に抑制し、雑草の発生を防止。除草作業にかかる手間やコストの軽減に寄与します。
さらに、反射性能による太陽光の有効活用によって発電効率の向上も期待でき、設置後のメンテナンス工数・費用の抑制と合わせて、長期安定運用を支える実用的な資材として、各地の発電所で採用が進んでいます。

DNP太陽光発電所用反射シートの遮光性を示す試験データ





発電効率向上の検証データ

実証データで確認された発電量増加:約6%の増加を北海道で実証済み

DNP太陽光発電所用反射シートは、北海道旭川市のメガソーラー施設にて2020年より実証試験を実施。
本製品を敷設した区画において、発電量が約6%向上する効果を確認しました。さらに、5年経過後も性能の劣化は見られず、安定した効果を維持しています。

発電所名:北海道旭川サイト
発電出力:1,250kW(2013年12月稼働)
実証期間:2020年〜現在も継続中

長期にわたる信頼性と実績により、多くの発電事業者様にご採用いただいています。

DNP太陽光発電所用反射シートの発電量増加を検証した際の試験概要

DNP太陽光発電所用反射シートによって発電量増加を示す検証試験データ

2020年から北海道旭川市の太陽光発電所で当製品の実証実験を行っており、このシートの効果によって、発電量が約6%向上することを確認しています。また、敷設から5年が経過した現在でもその性能を維持していることも確認できています。





活用シーン

太陽光発電所のリパワリングを示すイメージイラスト

太陽光発電所のリパワリング時の反射シートとして活用
近年、既存の太陽光発電所において、単面発電パネルから両面発電対応パネルへの置き換え(リパワリング)が進んでいます。これに伴い、発電効率のさらなる向上を目的として、反射シートを追加導入いただくケースが急増しています。
DNPの反射シートは、高反射率に加え、防汚性・耐候性にも優れており、長期的に安定したパフォーマンスを発揮。両面パネルの性能を引き出すアイテムとして、既存設備の価値を高める有効な手段となっています。
今後ますます増加が見込まれるリパワリング市場においても、DNPの反射シートは省施工・高効率・高耐久を兼ね備えた選ばれるソリューションとして、多くの発電事業者から採用が進んでいます。



オンサイトPPAによる太陽光発電設備を示すイメージイラスト

オンサイトPPAによる太陽光発電設備の導入時に活用
オンサイトPPA(電力購入契約)の普及により、自社敷地内に太陽光発電設備を新設する企業が増えています。脱炭素経営や電力コストの最適化に向けた取り組みとして、再エネ導入は今や多くの企業にとって重要な戦略となっています。
なかでも、両面発電型のソーラーパネルは、発電効率を高める手段として注目されており、その性能を引き出すためには「裏面からの光」も有効活用することがカギとなります。
DNPの反射シートは、地面に設置するだけで太陽光を効率よく反射し、裏面からの発電量を効果的に向上。1枚あたりのパネル出力を底上げし、限られた敷地での発電効率を向上させます。
実際に、敷地内の遊休地を活用してオンサイトPPAを導入した企業では、DNPの反射シートを併用することで再エネ比率の向上とコスト削減を同時に達成しています。今後も拡大が見込まれるオンサイトPPA市場において、「反射」というシンプルかつ確実な技術が、次世代の発電効率化を支えるソリューションとして注目されています。



防草シートのイメージイラスト

防草シートとして活用
太陽光発電所の運営において、雑草の繁茂による発電効率の低下は見過ごせない課題です。雑草が太陽光パネルを覆うことで影が生まれ、発電量が落ちるだけでなく、定期的な草刈りや除草剤の散布など、運用コストの増加にもつながります。
DNPの反射シートは、高い反射性能に加え、優れた遮光性を備えているため、地表への日射を効果的に遮断し、雑草の発生を抑制。加えて、防汚性にも優れており、長期的に美観と機能性を保つため、防草シートとしての用途にも対応可能です。
反射性能と防草機能を兼ね備えた本製品は、発電効率の維持とメンテナンス負担の軽減を同時に実現できるソリューションとして、多くの発電事業者様にご採用いただいています。





ご提案から生産までの流れ

お問合せフォームのイメージイラスト

お問合わせ
お問合わせフォーム より、お気軽にご相談ください。
営業担当者より、折り返しご連絡差し上げます。



お客様の仕様をヒアリングしている様子のイメージイラスト

ヒアリング
また、ご要望の数量やご希望の大きさや供給形態、納品時期や納品先の情報などをヒアリングさせていただきます。



ヒアリング内容をもとに、お見積を提示している際のイメージイラスト

お見積の提示
ヒアリング内容をもとに、お見積を提示させていただきます。



無償サンプルと有償サンプルのイメージイラスト

サンプル作成&評価
「無償サンプル」と「有償サンプル」の2種類をご用意しています。

無償サンプル
少量の場合、無償サンプルの提供は可能です。発電量の増加を確認いただくための試験用として、ご利用いただいています。
 ※同業からのお申し込みはお断りする場合がございます。

有償サンプル
数量が多い場合には、有償サンプルとしてご提供させていただきます。



契約成立を示すイメージイラスト

ご発注
本格導入に向けてご発注いただきます。




無償サンプル請求

サンプルで使用感を確かめる
製品の強度や反射性能、厚みなどを確認いただくための無償サンプルをご用意しています。取り回しのしやすさも含め是非ご自身の手で体験してください。
サンプルサイズ:サンプル幅:190mm × 長さ:130mm
 ※同業からのお申し込みはお断りする場合がございます。

以下お問合せフォームの「ご相談・お問合わせ内容」欄に「サンプル請求希望」と「送付先住所」を記載し、申し込みください。









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